改2023.07.30
水槽オーバーフロー化用VPシリーズ
直販品サイフォンについての詳細です。改善のため、説明の内容が過去と異なっている所もあります。
25cm~5mの一般水槽を、小さいテトラやクマノミから大きいアロワナや鯉の、水槽底穴開け式と比べても遜色のない、静かなお部屋向きなオーバーフローへ変えられる配管ユニットです。
◆ラインアップ
精密機械による加工を加え、スリムですが一般では難しい幅広い性能を用意して、現在、普及型VP130、中型のVP300、増量型VP3000を揃えています。
<対ポンプ>
カミハタRioシリーズを参考例に、サイフォンの適合を一覧にしてみました。
Rio+1100ポンプ/60センチ水槽と、Rio+2100ポンプ/120センチ水槽で、各揚程90cmで、17年の長期テストを済ませてあります。
ポンプ/最大流量 適合水量・水槽 適合サイフォン型式 当方(実測流量)
Rio1100/22L/m 約230リットル水槽 VP130/VP300 (5リットル)
Rio1400/24L/m 約250リットル水槽 VP130/VP300 (7リットル)
Rio1700/28L/m 約290リットル水槽 VP130/VP300
Rio2100/32L/m 約370リットル水槽 VP130/VP300/VP3000 (8リットル)
Rio2500/34L/m 約480リットル水槽 (VP300)/VP3000
Rio3100/48L/m 約550リットル水槽 VP3000
― 約1800リットル水槽 VP3000 (20リットル)
― 約2500リットル水槽 VP3000 (25リットル)
適合水量は、「カミハタ Rio 」表記の値を例示させていただいています。
( )内の毎分「実測流量(水槽)」は、揚程1mで当方の「給水ホース組」を使い測りました。
流量測定方法については、「公開データ」頁で、写真を添え説明しています。
<お願い>
他社のポンプをお使いの方で、いつぞやヤフーオークションにて一度ネガティブな評価をいただいたケースですが、立ち上げの際のエアー弁を閉めて吸込口から空気を巻き込む吸込音が出なかったり、エアー弁で流量調節しても吸込音が消えないか或いは断続する際には、給水が足りませんので、大きいポンプへ替えてください。
◆景観とレイアウト
・給水ホース位置に関係なく、レイアウト(位置)が自由で、性能しかり様々な使い勝手を要求される稚魚用の水槽や研究用の水槽へも使われ、台は頑丈であれば家具やラックなどで「マイなレイアウト」ができます。
・直角水平に安定な座りでスキゴム(吸盤)も使わず、架けて置くだけで、配管の固定工事も無く、パッキンも無く水もれの心配もいりません。
・架けるホースが2本ある外部フィルターと同じほどに、架ける管は比較的に細く、大きい太い管やタンク箱型の「従来サイフォン」のようにスペースを使わず、水槽うえはスッキリとLED照明も映えます。また、水槽内は視界もよく「自然な景観」を保てます。
◆ 規格及び寸法等
(1)実測流量
VP130 : 毎分5~14リットル
VP300 : 毎分5~15リットル
VP3000 : 毎分8~25リットル
(2)寸法
イ)設置総丈(F寸cm) / 水槽淵跨ぎ(E寸mm)
設置総丈(F寸cm)とは、ウールBOX或は濾過槽の「受水口」から水槽淵上までの総丈
VP130 F:59~91cm / 標準E:60mm(40~80改造可)
実測流量毎分5L付近では、F:45cmまで低くできます。
VP300 F:62~91cm / 標準E:60mm(40~80改造可)
VP3000 F:64~100cm / 標準E:75mm(55~100改造可)
ロ)占有寸法(サイフォン本体#1) 改造によっては変ります。
VP130 : 標準幅と奥行き15cm以内、必要最小水槽深さ22cm
VP300 : 標準幅と奥行き15cm以内、必要最小水槽深さ25cm
VP3000 : 標準幅と奥行き15cm以内、必要最小水槽深さ30cm
(3)材質
光合成で藻の剥れゴミが育つ透明な「アクリル」や簡単に割れる「吹きガラス」を選らばず、光を透し難い管材を厳選しています。
・サイフォン本体#1
VP130、VP300、VP3000 : 市販塩ビ管を、精密機械加工
VP350 : VP300を「耐候強化HI管」材にて、精密機械加工
・その他 : PP樹脂、SUS金具を機械加工
(4)耐久性
当サイフォンは電動機と異なり常に動くところは無く単に器であり部材の故障や磨耗も無く、水槽穴明式の配管接合部や外部フィルターの蓋などに使われる「パッキン」はありませんので劣化による水洩れがありません。
◆付属品
(1)フィルター受け(キット)#9
当オプション品を付属させ、サイフォン本体#1へ接着固定してお届けしています。
(2)吸引管#2と吸引延長管#3
長めで用意してあり、カットしてサイフォン本体#1へ継ぎF寸を合わせることができます。
(3)導水管#4
長さ(H寸cm)
水槽外に垂直な吸引管#2下端の降水「出口中心」からウールBOX或は濾過槽の「受水口中心」へ、降水を水樋(とい)同様に横へ移動する中心間距離(H寸)です。
VP130 : 標準27cm(VP20塩ビ管、これ以上長く改造できません。)
VP300 : 標準27cm(VP20塩ビ管、これ以上長く改造できません。)
VP3000 : 標準35cm(VP25塩ビ管、ご自前にて1mまで長く改造できます。)
(4)給水ホース組#5と6
メンテナンス時の分解を楽にするポンプ用の「3点とめワンタッチジョイント#7」が付いて、#5へは停電時の「逆流防止」(小魚の吸込みを防ぐ)も付いて、全長標準130cmです。
(5)上の給水ホース組を付属していますが、「(揚水)ポンプ」は付属していません。
◆付帯要件
(1)淡水、海水の区分はありません。
(2)ウールBOX或は濾過槽蓋へ「導水管#4」のエルボ挿入用の受水口穴を明けてください。
VP130とVP300:Φ35mm VP3000:Φ45mm
(3)水槽と部屋壁の間は最小5cmを開けてください。
◆ご好評頂いている点
(メッセージ交換のできるヤフーオークション評価などを通し、以下にご好評な点を得ました。)
(1)浄化の持久性
オーバーフロー濾過では当然ですが、好気性バクテリアが元気に宿れる「大容量な濾材」の濾過槽を利用でき、エアー弁から吸込んだ大気による濾過槽直前の管内での真空型エアーレーションにより空気を多く溶かし緩やかに重力浸透した水で好気性バクテリア浄化をより活性化しています。豊かに新鮮な清水を維持でき、水替えや掃除頻度を減らせます。
(2)流量の可変
ゴミ問題だけでなく調節後の流速変動から落ち着くまで時間がかかる不安定な水栓(ボールコックなど)に頼らず、当品には独自の「エアー弁式」流量調節方法があり、Web上で語られている従来「ダブルサイフォン」のネガティブな点を解消しています。
(3)設置の自由度
パーツも少なく、台上板の穴明けもなく、前後左右自由な位置へ、固定もなく架けて置くだけの設置で、機器の「取外しや変更」を簡単にでき、素人でもメンテナンスが容易です。
(4)水位の保持
底穴式オーバーフローの立筒同様の当方付属の筒状「フィルター受け#9」の水門堰(せき)の働きで魚の居る水槽の水位を維持し、蒸発などによる水量管理を濾過槽で集中できます。
<水槽水面高さA寸cm> 水面から水槽淵までの高さ
VP130 : 目標60±7mm(改造不可)
VP300 : 目標75±7mm(流量毎分15L時には60mm付近へ上がる時もあり)
VP3000 : 目標75±7mm(流量毎分25L時には40mm付近へ上がる時もあり)
(5)真空型エアーレーション
・ダブルサイフォンだけでは不可能ですが、エアー弁から「管内へ常に取り入れる大気」で、「滝状」に水を落としたり「エアーポンプ」や泡を発する「アスピレーター」を必要とせず、水面で泡がはじけて生ずる音や霧の飛沫飛散を抑えられます。万がいち大型魚や魚数多数で魚が上へ浮き呼吸が苦しそうな場合には従来のエアポンプで補ってください。
・例えに、VP100型と120センチ水槽を使い、サイフォン管内の真空(負圧)の水で濃く溶けた「大気」のためか、「 コトブキ工芸(株)のZYME33 」を使ったバクテリア浄化が極めて効果を発揮し、餌や糞の残りを分解して少なくしています。掃除等が、ほんとうに楽になりました。
(6)臭気や塩ダレ
・前項の濾過槽直前の真空型エアーレーションによる「好気性バクテリア浄化」の優位に合わせ、水槽内泡立を止めた霧の飛散が無いことから、「汚れの付着に伴う異臭」を減らすことができます。塩ダレも削減できます。
(7)静かさ
エアー「ポンプ騒音」及び泡がこわれるときの「泡沫騒音」を出さずに済みます 。
底穴式オーバーフローでは立筒の太さとポンプの大きさが合わないと、筒内の反響音やズルズルといった吸込異音のくりかえしに悩まされますが、当方装置では吸込騒音を解消し、寝室でも使える群を抜いた静かさを確保しています。
(8)ゴミからの解放
・魚を飼う上で避けられないゴミ、細めて塞えやすい「チューブ」や「アスピレーター」や「蜂巣格子」や「ボールコック」や滞留を招く異形空間の「連結管」などの問題要素を内装していません。
・平面へ管を展開すると「W文字形状」になるコンパクト且つスリムに配列した各部は「ほぼ同じ太さ」の管だけで、吸込口フィルターを通ったゴミは塞えたり淀むことがないように高速(急速)且つ流速の均等化を図っています。
・水の流路を開閉する水栓であるボールコックによる流量調節では、サイフォン側で行うとコック内の狭まった栓部へゴミが塞えて流量が変化し水槽から水があふれ出ることがあるが、当品では此れら好ましくない水栓方法をせずに調節しています。
・立筒「フィルター受け(キット)#9」の水門堰(せき)作用での水面流を利用し、掃除等をし易くするように、回遊ゴミを「フィルター格子」の一定の上部部位へ収集するようにしています。
・「水槽底穴明式」と同じく筒へ設けた「フィルター格子」へゴミや水草片などが溜ると水槽水面が上昇するので、特に過敏な「魚ディスカスなどへ与える牛ハンバーグ餌さの残り」等へ呼応し、フィルター格子の掃除頻度を和らげるべく、「フィルター受け#9」の形状を工夫しています。
(9)エア抜きなし
・「ダブルサイフォン」では急速流で、気泡(空気)が溜まらず、常にサイフォン状態が維持されています。他のサイフォンのようなリスクを伴う停電毎のポンプ給水管の助けを受ける「再起動動作」もありません。水槽底近くに水を抜いた水替後でも、停電後でも直ちに安定したオーバーフローを続けます。
・「ストークスの式(Web上フリー辞書Wikipedia参照)」へ沿った各部位の「特性値での余裕確認」を行い、信頼性を確保しています。問題が生ずる年月や発生回数に因数を置く何時起こるか分らない地震予測のような「確率確認」で信頼性を図っていません。
・前表相当のポンプを使い「急速流」で流す限り、最初に呼水をあげる以外に「水槽底穴明式」と同等以上に働きます。
◆メンテナンス
・製品へは、「取扱書」及び「利用ノウハウ集」を添えています。それらに沿い、設置と運転及びメンテナンスを行ってください。
◆コンプライアンス
・特許第3985238号(作用保管型サイフォンユニット)原理に基づいて設計しています。(出願図の形状に限定される後発(後願)の特許とは異なります。) サイフォン本体#1へ特許番号の銘版或は刻印表示してあります。
◇特 色
1.エアー(気孔)弁型流量制御
2.急速流サイフォン
3.W文字形状的管配列
・シンプルですが、コンプライアンスをお守りいただくとともに、構造及び加工上のノウハウもあり安全のためにも、部分的であっても模造をお断りしています。
・ポンプホース組#5と#6と導水管#4は、ご自由に改造してください。